長時間運転後の後屈時痛を主訴とする腰痛症例に対し、胸腰移行部(T12付近)の著明な緊張を所見とし、関連部位として手のツボ「杜仁(とにい)」を選択。刺鍼直後の動作再評価で、痛みの軽減と可動域の改善を即時に確認しました。固定姿勢後の腰痛に対する遠隔ポイントの有効性を示唆する一例です。
症状
長時間の運転後に腰痛が発症。腰を固定した状態での歩行時に痛みがあり、特に後屈動作が最もつらい状態。T12付近(t12a)に著明な筋緊張を認めた。
症例
男性 60代
選穴理由と施術経過
後屈動作時の痛みの原因として、胸腰移行部の緊張が強く関与していると判断。これに関連の深い手部のツボ「杜仁」を選択し、刺鍼を行った。施術後、その場で動作確認を行ったところ、患者は「全然違う」と驚きの表情を見せ、腰の可動域と痛みの軽減が即座に得られた。
使用したツボ
杜仁
感想・考察
「杜仁」は腰部症状、とくに胸腰移行部の緊張を伴うケースにおいて有効なポイントの一つであることを再確認できた症例であった。運転や長時間同一姿勢による腰痛の改善にも応用可能と考えられる。
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